2014/01/22

イントネーション〜日本語と西洋音楽

日本語を母国語とする私たちが西洋音楽をやる上で最も気をつけなければならない点の一つに、イントネーションがある。日本語のイントネーションと西洋音楽のイントネーションは、基本的に違う。

日本語というのは子音がはっきりしていなくても会話ができる。というのは我々は母音の並びで言葉を理解する耳を持っているからで、子音で終わる言葉にもわざわざ母音を最後に追加してしまう。例えば、「milk」という1音節の単語でも「ミルク」と、「l」の後と「k」の後にそれぞれ「ウ」という母音を追加して3音節にして理解している [1]。極端な話、録音から子音をすべて消しても話の意味は通じるそうだ。しかし英語やドイツ語ではこれは不可能。むしろ子音だけを並べた方が会話ができる。それだけ音の立ち上がりを聴く文化圏でありそういった耳になっている。そもそも日本語は母音語族で欧米語は子音語族だそうだ [2]

こういった言語を使うヨーロッパから生まれたクラシック音楽だから、子音、つまり音の立ち上がりのキャラクターが重要となる。管楽器でいうと、タンギングは「T」の発音一つではない。DであったりときにKであったりPであったりすべきなのだ。これら違いを楽器を口にあてた状態の限られた動作範囲で使い分けなければならない。これが音のキャラクターというものだ。

音の中身、つまり母音も、もちろん重要だ。それはヴィブラートであったり、やわらかい響きや固い響き、膨らみ方、減衰の仕方などだ。だが日本人は、必要以上に意識して子音、つまり音の立ち上がりのキャラクターを作るように心がけたほうた良い。それも強めに作らなければいけないと思う。プロの奏者の音を間近で聞けばそれがよくわかると思う。

[1]  理化学研究所 外国語に母音を挿入して聞く「日本語耳」は生後14カ月から獲得-日本人乳幼児とフランス人乳幼児の子音連続の知覚は発達で変わる-
[2]  子音語族(欧米)と母音語族(日本)違い~起源は、危機・威嚇・警戒音と自然発声音~

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